平成26年第1回定例会 予算審査特別委員会 基本質問

平成26年第1回定例会 予算審査特別委員会 基本質問

台東区議会 平成26年第1回定例会  予算審査特別委員会 基本質問

3月5日

台東区議会自由民主党・無所属の会の高森喜美子でございます。

会派を代表し、平成26年度東京都台東区一般会計予算・他5特別会計予算について基本質問をさせて頂きます。

平成26年度は、10年間の長期総合計画の最終年度に当たります。
先日の代表質問で、予算編成に対する区長の思いや、財政状況については、我が会派の寺井康義議員が質問し、お答えを頂いておりますので、ここでは、平成26年度予算全体に係る特徴的な点について、質問をさせて頂きます

1、 初めに将来を見据えた財政基盤の強化の取り組みについて伺います。


 この数年間、東日本大震災の影響や、長引く不況の影響を受け税収が伸び悩み、平成24年度25年度は基金の取り崩しや、区債の発行により予算を立て参りました。

このままの経済状況では財政調整基金が底をつき、「財源不足に陥るのではないか」と心配された時もありました。

平成26年度予算は、歳入確保・歳出抑制、人件費や管理的経費・事務事業の見直し、の努力により約10億円の効果が見込まれています。

特別区交付金の予想以上の伸、アベノミックスの経済効果や、消費税率引き上げによる税の増収見込みにより、一般会計予算は952億円と大幅に膨らみ、過去2番目の規模となりました。
財源も2年間で増収分を含め96億円確保でき、3年間の予定が1年前倒しで達成できました。

この間、事務事業を改めて見直し、必要性・効率性・手段の適正・目的達成度などの視点で評価し、結果を出したことは高く評価いたします。

一方で財源不足に陥らないようにとの認識で、節約や歳出抑制の意識は、「新たな提案や、大胆な発想」をも抑制してしまったのではないか、と心配するところです。「もろ刃の剣」とならないような工夫と決断が必要です。

2年間の将来を見据えた行財政基盤の強化に向けた取り組みについてどのように評価しているのかご所見をお聞かせください。

東区政の状況は、高齢社会を支える施策・子育て環境の充実・防災対策・福祉や教育、施設の老朽化対策など待ったなしの課題を抱え需要は減ることはありません。

アベノミックス効果で、様々な経済指標は上向いているとは言え、中小企業の多い本区では、本格的回復を実感するまでに、もう暫く時間がかかると考えられます。

また、税制度や政策の変更による影響がどうなるのか、不透明な要素も多い現状です。

また、災害や、グローバルな経済はいつどこで経済危機が起きても日本に影響が及んでくる可能性があります。

様々な社会状況に備えるためには、財政基盤の強化の取り組みは継続すべきと考えます。

区長の御所見をお聞かせください。

消費税率の引上や光熱水費などの上昇に伴う影響と、25年度との違いについて質問いたします。

  1. 先月の末、大手電力10社と都市ガス大手4社が、4月からの電気・ガス料金の値上げを発表しました。
    原油や天然ガスの価格上昇と、円安進行で輸入コストが上がり、14社全てが値上げになりそうです。
    輸入価格に連動しての料金上昇は、予算編成を行う際に勘案しにくい要素と思われます。
    料金改定が頻繁に行われる光熱水費について、どの様に予算編成が行われたのかお聞かせください。
    同時に、交通通信費に置いて、消費税率上昇の影響があると考えますが、25年度との違いについてお答えください。 
  2. つぎに、光熱水費の値上りを意識し、省エネ対策を全庁的に進め効果を上げる取り組みについて伺います。
    東日本大震災から3年の年月が流れます。この未曾有の大災害と、同時に原子力発電所の事故は、想像を絶する被害と犠牲を伴いました。
    東京都全体で、電力不足の事態を回避する為、電力の供給制限も行われたのは、記憶に新しい処です。エネルギー問題は、一朝一夕にして解決できるわけではありません。
    しかし厳しい教訓を生かし私たち一人一人が、電力消費者として、省エネルギーを実践し、地球温暖化防止や、エレルギー量の抑制を、生活の中から変えていく努力をする事が大切と考えます。
    この間、政策として省エレルギーの取り組みは、全庁的に行われてきましたが、値上がりをまた一つの契機として捉え、意識改革も含め、実効性のある取り組みへと進化していくべきと考えます。区長の御所見をお聞かせください。
  3. つぎに、公共工事の労務単価引き上げや、資材の値上がりが予想されますが、予算にどのように勘案したのか伺います。
    国は、例年4月に改定する公共工事設計労務単価を、最近の技能労働者の不足などに伴う、労働市場の実勢価格を反映する為2月に前倒しして改訂しました。
    予算編成時の想定の範囲内であったのでしょうか?
    平成25年度は、緊急に大幅な労務単価の引き上げがあり補正予算を編成しました。建設資材の不足や、値上がりが続き、公共工事に影響が出ている所もあります。
    予算編成に当たりどのように勘案されたのかお聞かせください。

区有地の跡地利用及び区有施設の老朽化対策についてお伺いいたします。

  1. 初めに学校跡地や小包集中局跡地は、についてです。

    長期総合計画最終年の26年度ですが、学校跡地や小包集中局跡地は、暫定活用されているものもありますが、さらに先の見通や計画がありません。
    それぞれの地域にとりましても、区民にとりましても大切な公共用地であり、住民も地域特性を生かした活用を願っています。将来像や、計画について分かり易い形で公表すべきと考えます。
    資産の活用という観点からも、決断と努力が必要です。区長のご認識をお聞かせください。
  2. 計画が進んでいないもう一つは、区有施設の老朽化対策です。平成19年度に「中間のまとめ」として現状分析と計画の必要性について公表されました。
    私も一般質問で計画を作り平準的に予算を使い、負担が偏らないように進めること、必要性の見極めやリニュアルの必要性について指摘致しました。
    しかし計画は示されず現在に至っています。最近では施設の長寿命化が叫ばれ、リニュアルにより快適性を向上させ、省エネルギー化も施し、使い続ける大切さが指摘されています。
    長期総合計画の最終年に当たり、これまでの総括と今後の計画策定についてご見解をお示しください。