平成26年度 予算統括質問
平成26年度 予算統括質問
台東区議会 平成26年度予算総括質問
3月19日
自由民主党・無所属の会の高森喜美子でございます。
平成26年台東区一般会計予算・並びに5つの特別会計について総括質問をさせて頂きます。
1、 公立・私立の枠を超えた幼児教育の充実について伺います。
幼児教育の重要性は、ここ数年の国の取り組みに置いても進んでいます。
「子供 子育て支援新制度」を作り、税と社会保障の一体改革の中で費用を確保し支援の枠組みを作ろうとしています。各自治体は実態調査を行い、計画を作り新制度に向けた準備を進めています。
台東区に置いても同様で、調査を終わり現在分析中で、計画策定に向け進んでいると承知しております。
保育園の待機児解消も大きな課題の一つであります。同時に内容の充実も兼ね備える必要があります。
本区では先進的に、保育を教育委員会に移し保育園も幼児教育の重要な施設と位置付けました。
さらに、幼児教育共通カリキュラム「ちいさな芽」を作り、公立・私立・幼稚園・保育園のこども園の枠を超えて推進していると承知しています。
幼児教育が広く民間により担われるようになってきているだけに、内容の水準や大きな方向性などを、共通カリキュラムとして示している意味は大きいと存じます。
区民にとっても、幼児教育をどこで受けても、カリキュラムにより内容や質において、遜色なく、安心して預けられるメリットは大きいと思います。
「小さな芽」は現場でどのように活用され、また実施から3年余りで効果は、どのような点なのかお聞かせください。
次に、魅力ある教育と男性保育士・男性幼稚園教諭の配置について伺います。
本区では小学校・中学校・幼稚園・保育園それぞれで魅力ある教育を展開しています。魅力ある教育は、各学校や園ごとに独自に考え実践されているオンリーワンの活動で、とくにプロフェッショナルな講師による実技指導は大変に効果を上げていると評判です。
保育園に月に一度、体育の専門指導の先生が来ることにより、保育士たちの体育に対する知識やノウハウが向上し、指導が変わります。すると子供たちの意識が変わり、姿勢が良くなり、体力の向上に、楽しみながら繋がっていると、保育園の園長先生に伺いました。
小中学校に置いても同じように。「魅力ある教育」の評価を聞いたことがあります。各学校や・園でさらに充実できるように、支援して頂き、充実して頂きたいと存じます。
教育長の御所見をお聞かせ下さい。
また、男性の保育士や幼稚園教諭の数は少ないのが現状です、幼児教育に置いても、男女の役割や特性を生かした教育が望まれます。今後保育園の増設が、国の政策により加速すれば、人材の確保も重要な課題となることが予想されます。
質の高い保育士の確保と養成を視野に入れ、男性の保育士・幼稚園教諭の配置も進めるべきと考えます。
御所見をお聞かせください。
教育支援館の取り組みと体制の充実について
教育支援館は、教育相談、教員の研修 教育資料の収集や提供、不登校児童の支援・相談事業のあしたば学級の運営など地味ではありますが、学校教育にとって重要な役割を果たしています。
学校におけるカウンセラーの配置は児童生徒の相談や保護者の相談・時には先生方の相談にも載り効果を上げていると聞いています。
教育支援館での相談が減っているのは学校のカウンセラーに、気楽に相談できる体制が整った為だと思われます。
一方でカウンセラーの経験や知識やノウハウには個人差があり、カウンセラーの能力を全体的に引き上げる必要もあります。カウンセラー同士の情報交換や研修も教育支援館で行われていることは大変重要であると思います。
校長先生や各教員との連携で、問題のある児童生徒と係り解決に向け努力されていることは十分に承知いたしております。
しかし、家庭や社会状況が複雑になる中で、今や教育の範疇だけでは限界があり、親への支援を通して子どもを取り巻く環境を改善していく必要があるのではないでしょうか?
親の抱える問題には、生活の自立や経済問題、心や体の健康問題など様々なケースがあり、福祉や医療との連携が必要な場合も多いと考えられます。
そこで教育支援館に福祉や医療などと連携が取れるような機能を持たせ、子供の環境改善に取り組んでは如何でしょうか?
教育長のご見解をお聞かせください。
補助金の適切な執行の取り組みと浅草観光連盟問題の決着についてうかがいます。
補助金の適正な執行については、浅草観光連盟のプール金、使途不明金など不適切な会計処理が問題となって以降、新聞にも取り上げられ、区民の関心も高く、議会でも様々な指摘がされて参りました。
企画財政部経営改革担当により24年4月に、台東区補助金交付等に関する基本指針が作られ、担当課に置いては交付要綱を作るように改められました。
昭和45年に施行された規則を補完し具体的に明示したものと評価いたします。
また監査委員会に置いても、平成25年5月、平成26年2月に補助金に関する監査報告が出されています。細かな指摘もありますが、大切な確認事項が存在するのではないでしょうか。改善の方策をお示しください。
また法的理解や簿記の知識などスキルアップの必要性も指摘されています。補助金を出す公務の重さは、補助金を受ける団体に対し、指導監督する責任を伴っていることから、確かな知識と公正な態度が備わっていることが前提となります。
そして指導力の向上をどう図っていくのか大きな課題であると存じます。
区長のご認識をお聞かせください。
基本的には、「指導に従わない、不正があった など信頼出来ない団体には補助金は出さない。」という当たり前の原則を、貫く姿勢にあると思います。
浅草観光連盟の不正な会計処理は、平成24年会員からの内部告発で明らかとなったプール金で、通帳に多額のお金が残されていた点です。毎年補助金を支出するに当たり、確認していたはずの、実績報告や会計報告は正確だったのか?検証されていません。
また、昨年は観光連盟内部の調査で使途不明金
1850万円があることが判明し、監査法人を入れて調査し報告書を、文化観光特別委員会に示しましたが、内容が想像の域を出ず、曖昧さが指摘され、不透明さは残ったままです。
こうした状況の中、浅草観光連盟への予算は平成
26年度予算には入りませんでした。原則に沿う当然のことと受け止めます。
全庁的に補助金の適正な執行に取り組んでいる今日、浅草観光連例の問題は、行政側にも指導不足の点もあり、信頼を獲得する為に、どのように決着するのか、公表し、区民への説明責任を果たすべきと思います。
区長の御決意をお示しください。
台東区要保護児童ネットワークの推進と体制の強化について伺います。
虐待の痛ましいニュースは全国各地で発生し枚挙に暇がありません、児童相談所の児童虐待の相談対応件数(平成24年度)は、児童虐待防止法施行前(平成11年度)の5.7倍に増加し66,701件にも及んでいます。
しかも虐待死は高い水準で推移しています。東京23区では、より身近な基礎的自治体である特別区に、児童相談所の機能移管の議論がされています。
人口の規模により
23区でも温度差はあると聞いていますが、本区ではどのように考えているのでしょうか?
虐待防止法が施行され何度か改正され、虐待防止に対する地方公共団体の役割は重くなってきています。
本区では児童虐待のみならず要保護児童支援も含めた組織として、台東区要保護児童支援ネットワークが問題の初期対応に当たっています。扱う件数の増加や複雑化が顕著であり、日本堤子ども家庭支援センターの事務所の人員配置は、人材の育成も視野に入れ考えるべきと思う。
また、緊急の対応が必要な場合も多い事から、所在地が区の北部にあり交通の便も勘案しますと、検討を要すると思います。
区長のご見解をお聞かせください。