平成25年第2回定例会 一般質問
平成25年第2回定例会 一般質問
台東区議会 平成25年第2回定例会 一般質問
自由民主党・無所属の会の高森喜美子でございます。
本日は、今年度新規採用された職員の皆様が議会の傍聴においで頂いています。議会も、皆様と同様に、夢と熱意を持って区民の負託に応えるよう議論していますので、最後までご清聴ください。
平成25年第2回定例会に当たり、会派を代表し、通告の順にしたがい一般質問をさせて頂きます。
1、男女共同参画の推進における今日的課題について、4点お聞き致します。
①
台東区男女平等推進行動計画 はばたきプランの進捗状況について
平成22年に策定された台東区男女平等推進行動計画第3次は、5年間の計画で26年度を最終年度としています。
この計画推進の為に、区長直属の男女共同参画推進委員会が、副区長を委員長として教育長や各部長を委員として構成され、全庁的推進体制がとられていると認識しております。
この第3次の行動計画の目標は、
- 政策決定・方針決定の過程に女性の意見を反映させるため女性委員の割合を30%以上にすること。
- 意識啓発の取り組みを幼児期から成人に至るまで、全区民を対象としあらゆる機会を通じて実施すること。
- あらゆる暴力の防止・性の商品化・ストーカー・セクシャルハラスメントの防止。生涯を通じた健康支援の充実。
- ワークライフバランスの推進と、多様な働き方に対応できる保育・子育て支援の充実。
- 計画推進の為情報の収集・区民との共同・相談体制の充実。
など5つの基本目標を掲げています。あと2年間で目標を達成できる状況でしょうか?
計画の中にもある、男女平等推進条例の策定はいつごろを目途に検討されているのでしょうか?
折り返し地点を過ぎた今日の推進状況と、推進に課題があるとすればどのような内容なのか、区長の認識をお聞かせ下さい。
② 台東区における女性管理職の割合と拡大について
自民党日本経済再生本部は中間提言を5月10日公表しました。
このなかで「資本市場を通じた女性活躍推進のため、有価証券報告書の記載内容に、企業における女性の役員数、役員比率、管理職比率を明記するよう金融商品取引法令を改正することを含め、所要の方策について検討する。」としています。
また、業種・業態などの各社の状況に応じた目標値を企業が自ら設定し、その値を積極的に情報公開する仕組みも提言されました。
安倍総理は経団連各企業に対し、女性管理職の割合を増やすように要請し、要請にこたえる企業も名乗りを上げています。数字を見ると日本企業でも管理職につく女性比率は、おおむね緩やかに上昇しています。
ところが、国際比較をすると、日本は主要国やアジア各国の中で韓国と並んで最低レベルです。世界経済フォーラム(WEF)が作成している、世界の男女格差を測る、ジェンダー・ギャップ指数2012年では、日本は135カ国中101位と極端に低く、さらに前年(98位)よりも低下しています。確かに国内の管理職登用比率は前進しているものの、海外の進捗はそれ以上に急速なため、相対的に見ると後退しているのです。
諸外国が男女格差の解消に関心が高い理由は、人権問題としての「男女平等」だけでなく、激化するグローバル競争の中で、経済的な成長にプラスになるからです。WEFも「ジェンダー・ギャップ縮小と経済競争力の向上には相関関係がある」としています。つまり女性が管理職として活躍している国の経済競争力は、高くなることが証明されているのです。
そこで日本でも2020年までに女性管理職の割合を30%以上にしようと目標を定めました。国は地方公共団体に対して同じ目標を達成するよう求めています。台東区の次の計画の目標値は女性管理職30%とし、実現していくよう努力すべきと考えます。
そのためにはポジティブアクションの導入や、職員の意識改革を進める必要があると考えます。区長はどのように戦略を立てているのかお考えをお示しください。
③ 女性の就労を支援する観点からの保育所の充実について
このところ、保育園に入れないいわゆる待機児童の解消が、大きな話題となっています。
安倍総理みずから横浜市に出向き、保育園を視察し横浜市の取り組みを横展開すれば全国の待機児2万4千人を解消できるのではないか?と発言しています。
これまでになく総理が視察までして、保育園の問題に取り組もうとしているのは、今の日本が置かれている状況と大きな関係があります。少子高齢化が加速しているのです。合計特殊出生率1.57という数字を契機に、日本の少子化対策、子育て支援が始りました。今の調子で出生率が低迷していくと、2060年には総人口が1億人を割り込んでしまうと言う推計があります。人口構成比がアンバランスになると、社会保障の持続可能性が危うく、若い世代や子ども世代につけを回すことになってしまいかねません。
そこで期待されるのは、「女性の力」です。出産や子育てのために働けない女性が、何らかの形で働くことができると、単純試算で7兆円、GDPで1.5%の付加価値が創設されます。働きたいと考えている女性が働いて、収入を得れば家庭の消費意欲は高まり、個人消費が伸び、景気の底上げにつながるのは確かです。そこでどうすれば、家庭と子育てを両立できるのか、国も本気で考えだしたのが、2007年の12月、「子どもと家族を応援する日本」重点戦略です。
この重点戦略が打ち出された後、「子ども・子育て新システムの基本制度案要綱」が策定されました。そしてこの要綱を元にさまざまな議論をした結果、平成24年8月、子ども・子育て関連3法が成立しました。そして、この3法は社会保障と税の一体改革の中に位置付けられました。
つまり消費税の使い道を年金・医療・介護に加え、子育てにも拡大され、安定財源を充てることが決まったのです。消費税率5%引き上げによる増税分2.7兆円のうち、0.7兆円程度が充てられるようです。消費税率が10%になるのは平成27年10月からの予定ですので、新制度も平成27年4月から本格運用される事になっています。そこで、子ども・子育て関連3法ですが、具体的な特徴は、
- 幼児期の学校教育と保育、地域の子育て支援、現金給付を包括的に提供する仕組みが作られます。
- 実施主体として市区町村の権限と責任が強化されます。
- 国に子ども・子育て会議が設置されます。
- 恒久財源を確保して、子ども・子育て支援に質・量ともに充実を図ります。
の4つです。
現在の保育制度は、戦後の昭和20年代に作られた児童福祉法に基づいています。
当時は戦災、貧困などで親の保育を受けられない子供たちが多かった事に鑑み、福祉的観点から「保育に欠ける」場合には自治体が保育をしなければならないとされ、それが現在まで続いています。ですから保育所の入所審査も保育に欠ける度合いをポイント化して入所を決定しているのです。しかし新制度は、子育てと就労を両立できるように、保育の必要度に応じて、教育・保育施設の利用が出来るような仕組みにして行こうとしているのです。
私は、横浜市が待機児0になると報道された後、地方政策活性化研究会のメンバーである、23区の自民党区議会議員と共に横浜市を訪問し、林文子市長にお話を聞く機会を得ました。
林市長は、丸紅株式会社のCEOとしてダイエーの再建に力をつくした、実業家として有名です。
その後平成21年8月に横浜市長に当選され、市政改革に取り組まれています。その姿勢は「行政サービスも市民に満足してもらうことが大切。そのためにはスピード感を持って取り組むこと。職員もやりがいを感じながら仕事をすること」とおっしゃっていました。待機児童の解消は「女性の社会参画推進に向けて(横浜飛躍の鍵)」の施策の一環です。具体的には。きめ細かく実情を調査し、保育ニーズのある家庭を地図上に落とし込み、保育所の距離や規模を検討しました。家庭にいる女性の70%は働きたいと思っているが、90%はフルタイムは嫌だと答えているので、そのようなニーズにどう応えるのか?あらゆる方策を講じます。
横浜独自の基準を満たした横浜保育室・NPO法人などを活用した家庭的保育。私立幼稚園預かり保育。保育コンシェルジュの全区配置と緊急保育対策課担当係長を各区に1人配置し、市民一人一人に向き合う対応を実現しました。
民間の力も借り、空き地や空き物件をリサーチ・全国の保育事業者とマッチングして必要な所に開設。大手企業には社内保育所の開設を働きかけ実現しています。横浜市は国の新制度を待つことなく、市長の強いリーダーシップの下、全国の手本と成るような成果を上げました。ぜひとも参考にして頂きたいと思います。
本区の待機児童は、数の上では多い方ではないと思われていますが、働きたいと願う女性のニーズに応え、活力ある台東区を将来に渡って築いていこうとするならば、もっと確実なニーズの把握をしなければなりません。
増えるニーズに対応し待機児童を出さないようにするために、この程安倍総理の指示の下「待機児童解消加速化プラン」が発表されました。内容は地方自治体を国が出来る限り支援するとし、5本の柱から成っていて、小規模保育や、事業所内保育への支援などが示されています。正に追い風が吹いてきています。
台東区も遅れることなくこのプランを活用し、積極的に待機児童対策を進めるべきであると強く要望致します。フルタイム労働だけでなく、パート労働を望む女性の保育ニーズにも応えようとする新制度の実施に向けて、具体的にどのような方策を進めていくのか教育長の方針をお示しください。再開発や大手企業のオフィス開設の機会には、都市づくり部と連携し保育施設の設置を企業側にも求めること、一定規模以上の大型マンションの建設に当たっては、保育所の附置義務化の検討など、積極的対応が必要と考えますが区長のご認識をお示しください。
④ 災害対策における女性の視点の重要性について
東日本大震災の発生を踏まえ,国の防災中央会議では、平成23年12月に「防災基本計画」を修正しました。
修正後の防災基本計画では,避難場所の運営における女性の参画を推進するとともに,女性や子育て家庭のニーズに配慮した避難場所の運営に努めること,地方公共団体においても,地方防災会議に女性委員を積極的に登用することなどが盛り込まれました。
本区も同様に政策決定の場に女性委員の数を増やす努力が必要と考えます。防災会議の委員がいわゆる「充て職」であり,構成委員の各機関の長のほとんどが男性であるという事情もありますが、岡山市(40.8%), 北九州市(28.3%)のように,女性委員の割合が15%以上の都道府県・政令指定都市もあるのです。これらの地方公共団体は,首長の男女共同参画推進への強いリーダーシップが、共通して見受けられるほか,いろいろな工夫も見られます。そこで伺います。防災会議の女性委員割合と今後どのように増やしていくのかお考えをお示しください。
また、女性の視点からの緊急災害物資も提案され、品目が増えました、先日、台東区議会女性議員連絡会、通称(花凛の会)でも、防災服について提案が出て参りました。手にバックを持たずに活動するために、ポケットの多いベストを防災服の上に着はどうかと言うものです。
必要な携帯電話・小銭・マスク・三角巾・などを、全てポケットに入れば両手が使えます。事前に必要なものをポケットに入れておけば、準備もしやすいと考えました。男女共用で用意があれば、外出する人が着て出ればいいのではないでしょうか?参考にしてい頂きたいと思います。そこで伺います。防災備品の女性の視点からの拡充状況と今後の計画をお示しください。
2、補助金の適正な執行について
台東区に置いて平成23年度の決算額で総額7億5000万円のお金が、205の団体や事業に交付されています。
区民の皆様の自主的活動が、全体の公益性や公共的区民福祉に貢献し効果が大きいと認め、交付されています。区の判断は、区民の支持や妥当性の前提があり、信頼して公金を執行していると思います。もちろん手続きに置いても公平・公正にして厳格でなければなりません。本区では昭和45年12月1日に東京都台東区補助金等交付規則を作り補助金の適正な執行に努めてきました。
しかし、昨年、浅草観光連盟の役員の方から「総会資料に載っていない預金通帳が4冊あり総額で3000万円に及んでいる、補助金をもらっている団体なのにおかしいのではないか」との内部告発が石川議員にありました。石川議員は昨年10月の決算特別委員会で区の認識と、調査を求めました。区の調査結果は今年2月の文化観光特別委員会で報告がありましたが、結論は、「分からない」との事で、浅草観光連盟の総会での報告を待っている状況になっています。
私は平成20年の、江戸のこころ・浅草大観光祭実行委員会の提出した、「助成金交付申請書」、区長名で出す「交付決定書」、実行委員会が提出した「事業報告書並びに収支決算報告書」を見させて頂きました。
交付申請書の事業名は「江戸町奥山風景」3000万円、江戸今昔展700万円です。細かいことを言うようですが、申請書に申請者の氏名は記載されていますが、住所は記載がない、規則には申請者氏名・住所を記載となっています。開催趣旨の説明と概略の収入予算・支出予算は記載されていますが、そのほかの、執行計画・補助金の算出基礎は記載されておらず、区には添付させることのできる、書類は他にもあるわけですが添付書類はありません。
つぎに交付決定の書類は、浅草奥山風景と浅草今昔展が合算になって3700万円の交付決定書になっています。事業が別に申請されているのに疑問が残ります。また大事な税金の交付を決定・通知する書類ですから、条件を付けて交付します。しかし、この条件に記載されているのは、1理由のいかんを問わず、事業を実施しないときは、交付金を返還する。2本事業終了後速やかに、決算書および事業概要を提出すること。の2点だけです。
交付決定は行政処分を行うにあったての、権利義務関係を決める重要な書類であり、その権利義務関係は、交付金を出す行政側が、一方的に決められる法律関係でもあると認識しております。対等な関係でいえば契約に当たりますが、補助金の交付決定は、重い行政行為であることから、付された条件を、補助金を受ける側が承諾して初めて交付に至る訳です。
つまり、交付書の条件の中に、資金の流れの透明性を確保できるような条件を付け。さらに、交付額の決定は、実績報告書を検証したのちに通知する、としてあれば、文化観光特別委員会での調査報告で「分からない」と言う答弁は出なかったと考えます。実績報告書は交付申請に置いて2件であり、性格の違う内容ですので当然別々に、精査され、交付額の決定がなされるべきと思いますが、そうなっていません。
「交付決定」と「交付額確定」とは全く違う性格であるはずですが、交付額確定の書類はありませんでした。高額の公金を支出するにも拘らず、適正かつ透明性を確保し無駄のないように使って欲しいとの基本的姿勢に欠け、瑕疵ありと言わざるを得ません。区長はこのような過去の事実について、どのようなご認識なのかお答えください。
平成24年4月に「台東区補助金交付等に関する基本指針」を策定しました。
この中で新たに、台東区団体等への補助金チェックシートを使用し、所管課、と庁内委員会のダブルチェック体制が出来ました。昭和45年に施行した規則についても見直し、規則の中に「交付額確定」について明記することも必要です。補助金を交付する所管課に置いては、交付書の交付条件をきめ細かく示し、公正性・透明性の確保に留意してください。税金を大切に使うメッセージとして、区民の理解を得ていくよう努力して頂きたいと存じます。
各観光連盟は、街のにぎわいと活性化に資する観光事業を展開する重要な役割を担って来ました。町の方々からも、ボランティアとして活躍する会長や役員の皆様に感謝と尊敬の念を集めて参りました。だからこそ区のカウンターパートナーとして、区民の信頼を基本に補助事業も成り立っているのだと考えます。
浅草観光連盟については、昨年より巨額の資金がプールされているとの新聞報道もあり、会計処理について疑問視する声が出ています。区の内外を問わず、疑惑のイメージは勝手にひろがります。プール金の厳正な処理と人心を一新する組織の改革がなければ、区民の信頼を前提とした補助金の交付に応じられる状況にはないと思いますが、区長のご認識をお聞かせください。
3、公益通報制度について
公益通報者保護法は、労働者が公益通報を行ったことを理由として事業者から解雇等の不利益な取扱いを受けることのないよう、平成18年4月に施行されました。
本区に置いては平成19年4月に「台東区職員公益通報制度」を要綱で施行しています。これは職員からの内部告発に対する制度であります。しかし公益通報は、組織内部からだけとは限りません。広く区民や、他地域からも公益にかなう通報があるからです。
大阪市立桜宮高校バスケット部の顧問教師による体罰を苦に、男子生徒が自殺してしまった事件は記憶に新しいところです。事件の1年ほど前に、市役所に「桜宮高校で体罰があるので何とかしてほしい」との通報があったのです。通報を受けた職員は、教育委員会指導課に連絡、連絡を受けた指導課職員は、桜宮高校の校長と職場が同じだった経験のある人だったので校長に連絡します。校長は「そんなに心配するほどの事はない」と答えた為、その通報は生かされませんでした。
しかしこの大阪市の例で、外部通報から役所の中の連絡の流れは、どこの役所でもありがちで、重要な情報が悪気のないまま見過ごされるという盲点となっています。大阪市ではこの経験を踏まえ公益通報制度をつくりました。職員等の職務の執行に関する事実であって違法又は不適正なものについて、広く通報を受け付け、事実調査を行い、是正を図り、通報者の保護を図る制度です。
このように、本区に置いても区民の要望や意見とは別に、外部からの公益通報を受け止め、内容を精査し、実態調査をする仕組みを作る必要があると考えます。区役所のみならず、外郭団体や委託事業者など範囲も大きいと思いますが、組織の危機管理としての重要性が高いので、制度の構築を進めて頂きたいと思います。区長のお考えをお示しください。
4、ICT教育について
本区では小学校・中学校全校に、電子黒板・実物投影機の配備を終え、各学校ではこうした機材を使い、授業が行われています。
学習指導でのICT活用による効果については、これまでの調査研究などから明らかになっています。文部科学省委託事業による調査研究において、全国で実施された752件の検証授業を分析評価した結果では、ICTを活用して授業を行った教員の98。0%が、「関心・意欲・態度」の点で効果を認めていました。
それ以外の観点(知識・理解、思考・判断、表現・技能・処理)や、児童生徒が集中して取り組める、楽しく学習出来る等についても、多くの教師が効果を認めていました。また、児童生徒に対する調査では、学習に対する積極性や意欲、学習の達成感など全ての項目について、ICTを活用した授業の場合の方が高い評価がでました。さらに、テストの結果は、各教科の得点や「知識・理解」や「技能・表現」で高い効果が得られました。以上のように、ICTを活用して学習指導することは、教師のみならず、児童生徒に対しても学力向上に高い効果があることが明らかとなっています。
しかし、実際の各学校では、実物投影機は活用し易いようですが、電子教材の活用や電子教科書の活用となると、ばらつきがあるように感じます。
せっかく導入した機器ですので、全校的に効果ある活用を進めるためには、教育委員会としての支援や、研究と情報提供も欠かせません。従来からの教育手法に加え、どのようなICTの活用がより効果的なのか?教材や電子教科書の活用を、全体的にどのように進めていくのか?現在の課題は何なのか、今後の計画について教育長お考えをお示しください。
5、ごみの戸別収集と家庭用小型家電のリサイクルの実施について
ごみの戸別収集について伺います。
本区ではごみの減量を図る為、4月より、区内の一部地域から、ごみの戸別収集を開始いたしました。事前の説明もあり区民の協力により順調にスタートしていると聞いています。
住民の高齢化もあり自宅前まで収集に来てもらえ、助かるとの声も聞かれます。さらに、ごみ出しのマナーの向上や、ごみの減量に確実に繋げていく事が大切です。
1万人を超える外国人居住者に、ごみの分別や、収集方法の変更を分かりやすく伝え理解してもらう努力も必要と考えます。誰もが出すゴミ・出てしまうゴミですので、戸別収集を機会に、「ごみ減量」を合言葉に区と区民共同の取り組みとしていただきたいと存じます。3年後には区内全域でゴミの戸別収集が実現します。都心区では初めての戸別収集とあって、他区からも大いに注目を集めています。戸別収集に踏み切った区長の決意と意気込みをお聞かせ下さい。
家庭用小型家電のリサイクルについて伺います。
先日の第2回定例会の冒頭の所信表明の中で区長は、10月から使用済み小型家電を回収し、有用・貴重な金属資源のリサイクルを推進していくとの発言がありました。
こわれたり古くなったりして使わなくなった、携帯電話やデジタルカメラ、CDやMDプレーヤなどの音楽機器、ゲーム機などの小型家電には、「ベースメタル」といわれる鉄や銅、貴金属の金や銀、そして「レアメタル」といわれる希少な金属など、様々な鉱物が含まれています。
現在、日本全体で年間に廃棄される小型家電は約65.1万トンと推定されています。その中に含まれている有用な金属などの量は約27.9万トン、金額にして約844億円分にも上るといわれます。そのため、使用済み小型家電は、都市にある鉱山という意味で、「都市鉱山」といわれているのです。推計ですが、現在使用中の製品も含めて、日本国内の「都市鉱山」には、金は6800トン(世界の埋蔵量の約16%)、銀は6万トン(世界の埋蔵量の約22%)、リチウムは15万トン、プラチナは2500トンが眠っているとの試算もあります
ですから、使用済み小型家電の適切なリサイクルには、次のようなメリットがあります。
- 金や銅などの有用金属が国内で回収されて再資源化されます。
- 有害物質(鉛など)を含む小型家電が適正処理されます。
- 廃棄物の量が削減され、ごみの埋立地である最終処分場を延命化できます。
このようなメリットについての認識を区民と共有し、協力を得られるようにするために区長はどのように取り組みを進めていくのか、お考えをお示しください。
また、環境省では、小型家電リサイクルの認定事業者であることを示す「マーク」と、「小型家電回収市区町村マーク」を決定しました。このマークの活用と周知についてお考えをお聞かせください。
積極的で具体的答弁を求め、私の質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。