平成25年第3回定例会 平成24年度決算総括質問

平成25年第3回定例会 平成24年度決算総括質問

平成25年 台東区議会第3回定例会 平成24年度決算統括質問

自民党・無所属の会の高森喜美子でございます。

平成24年度決算審査の総括質問をさせて頂きます。

東京都台東区平成24年度一般会計決算・並びに国民健康保険事業会計・後期高齢者医療会計・介護保険会計・老人保健施設会計・病院施設会計・用地会計の特別会計決算についていずれも認定するものであります。

ただし決算審査特別委員会の質疑の中で各議員が指摘した事項、要望した事柄については、ご留意頂き今後の区政運営に反映して頂くようお願い申しあげます。

では始めに、平成24年度決算審査を通して感じた点、今後に生かしていくべき点について質問させていただきます。平成24年度は、予算編成の時から財政状況の厳しさを予想し、支出をなるべく抑える予算要求とするよう要請されていました。

また繰越金確保のため23年度に於いても節約作戦を取った程でした。おかげで繰越金34億円、基金からの繰入金34億9千万円、特別区債13億8千万を歳入に入れ、予算の編成をいたしました。特別区交付金が前年と比べ13億3千万円増え、295億6千万収入出来ました。収入総額の30.9%を占めるだけに予算を上回る伸びは、良い意味の想定外でした。

主財源である特別区民税を含む特別区税は177億円で平成20年度の195億円をピークにここ数年の傾向となっています。歳入の増加は経済に影響されることは言うまでもありませんが、アベノミックスの効果が表れ増収が見込まれるまでには、まだ時間を要します。

また、財政の弾力性を示す経常収支比率は22年度以降87%台と高く、自由に使える部分が少なくなって来ています。一方で少子高齢社会の進展は加速する一方です。少子化に歯止めをかけ人口構成のいびつさを是正していくには、若い世代の就労や子育て支援の対策は待ったなしです。さらに高齢者の健康・生きがい・介護など増え続ける需要に対応していかなければなりません。区有施設の老朽化も進んでいます。

24年度の決算は収入と支出のバランスが悪くなった初年度であり、25年度26年度も同じような収支状況と考えられます。今こそ、シビアーに見直しを行い、事業のスクラップ アンド ビルドを進めなければ区民の新たなニーズに応えられません。これまでも事務事業の見直しは行われてきましたが、新たな計画を作るに当たり、現在の事業の必要度の検証を過去にこだわらず、将来に向け取捨選択をしていくべきと考えます。同時に無駄を削り、給付の適正化、区有財産の活用、財源確保に取り組んで頂きたいと存じます。区長の御所見をお伺いいたします。

補助金の適正な執行について

24年度は浅草観光連盟の帳簿に載っていない、決算書にも載っていないプールされているお金が複数の通帳に存在するとの内部告発があり、委員会で問題にされ、その解決はいまだにされていない状況です。

なぜここまで、長引いてしまっているのか?

過去のお金の流れについては、実績報告書・決算書を確認し決着済みとの立場から踏み出せていないからではないでしょうか?

しかし巨額の簿外費や使途不明金1800万円の事実がある以上、これまでの実績報告・決算書が正確な報告でなかったかと考えざるを得ません。

浅草観光連盟については、文化観光特別委員会で審議していますので、区民に納得頂ける解決をお願い致しまして先に進みます。補助金を支出するに当たり適正化の為、台東区補助金交付等関する基本指針を策定致しました。所管課におけるさらに補助金交付要綱を作るとされていましたが、審議の中で不明確な答弁もありました。

まずは区役所の公金に対する認識を正して頂き、二度と浅草観光連盟でいま起きているような事がないようにして頂きたいと存じます。そのためには。補助事業の計画の規模や予算の策定が緻密かつ現実的であるのかを精査する事、補助金交付の条件に決算書を裏づける、帳票類などの添付を義務付けること。協賛金などの収入した額を通帳などで明確にし、二分の一を限度とする金額は精査後、交付額決定の指示書で確認する事、など要綱で定め使徒の透明性を確保することは当然の事と考えます。

区長は今年の第1回定例会の私の一般質問に「透明性を高めていきたい」と答弁頂きましたが、どのような方策をお考えなのかお聞かせ下さい。

上野公園の避難者と来街者の対応について

上野公園は多くの区民の避難場所と指定されています。

しかし上野公園には上野動物園、国立博物館、国立西洋美術館、東京都美術館、東京文化会館、上野の森美術館、国際子ども図書館、東京芸術大学など、東京都や国が所管する施設が他区と比べ大変多くあります。

しかも子供からお年寄りまで年齢層も幅広くその数も大変多いと想定されます。

改正後の防災計画では、それぞれの施設に置いて責任を持ってお客様の待機や、誘導にあたることになっていることは承知いたしておりますが、その他にも上野の街に、仕事や買い物、観光に来ている人も上野公園に避難してくることも想定されます。

台東区の住民の避難場所としての機能と、来街者の待機している場所としての機能には違いがあり、あらかじめ、東京都や国と協議して、混乱の起こらない様に、協定を取決め備える必要があると考えます。

より的確な情報伝達や誘導を行うためには、区民や帰宅困難者に分かり易い防災マップを作り予め周知しておく事も必要です。区長の御所見をお伺いいたします。

参考までに、渋谷区は区内全域の避難場所の防災地図を50cm四方の大判の布に印刷し、区民にイベントの記念品として配っています。帰宅困難者受け入れ施設も示され誰にも一目瞭然です。布ですのでハンカチの様に持ち歩いたり、濡れたり、しわになっても問題ありません。ぜひ参考にして頂き台東区民への周知に役立ててください。